海外ドラマ「バルタザール 法医学者捜査ファイル」。
本国フランスで視聴率トップ10入りを果たした人気ドラマは現在シーズン3まで続いています。
しかし新作が公開される気配はなく、気が付けば2年ほどの時間が経ちました。
「まさかの打ち切り?」。
そう思われても仕方がない終わり方をシーズン3ではしているため、何とも言えません。
そこで今回は「バルタザール」の打ち切りの可能性について考察していきましょう。
「バルタザール 法医学者捜査ファイル」打ち切りはタイミングの悪さ?その原因をズバリ断言
「バルタザール 法医学者捜査ファイル」シリーズが打ち切りになった可能性、それは最新シーズンである4の情報が全くないからです。
以前書いたシーズン4に関する記事では「真偽不明ではあるものの、最新シーズンは制作中かもしれない」と書きましたが、あれ以来、あらすじ・放送日・話数などドラマに関する情報が一切ありません。
>>バルタザール シーズン4はいつ放送予定?視聴する方法やネタバレ
しかしながら、この流れは「バルタザール」にとっては不自然と言えます。
何故ならバルタザールは本国フランスで29.9%という驚異の視聴率を叩き出した実績があり、シリーズを重ねてもその人気は衰えることはなく、むしろ新しいファンを獲得してきました。
実際に2018年に「バルタザール」が放送されてからというもの、シーズン1・2・3は1年ごとに更新されています。
では何故「バルタザール」シリーズの制作が止まったのか、それはひとえに
・タイミングが悪かった
からです。
もっと言えば
・2020年に世界的に流行し、現在も収束する目処が立たない「新型コロナウイルス」2022年2月24日にロシアのプーチン大統領が始めた侵略戦争「ウクライナ侵攻」
のせいだと思います。
「バルタザール 法医学者捜査ファイル」打ち切りの可能性その1、新型コロナウイルス
2019年に中国・武漢でその存在が広まり、翌年2020年に世界的な感染拡大(パンデミック)をした新型コロナウイルスは私たちに混乱をもたらしました。
・マスクやトイレットペーパー、生理用品の買い占め
・自粛警察による過剰な攻撃
・イベントの中止
・テーマパークなど公共および商業施設の休館
などさまざまな社会現象が起こり、各方面で多大な変化を及ぼしたのは記憶に新しいかと思います。
もちろん撮影の現場でも新型コロナウイルスによる影響は避けられず、国内では人気ドラマ「半沢直樹」の放送延期をはじめ、大河ドラマ「麒麟が来る」の撮影中断などドラマ・映画ともに予定されていたスケジュールが大分狂わされたものです。
それは海外でも同じで、キャストやクルーの安全のために撮影・制作を中断したニュースを確認できます。
そのラインナップをざっと挙げると
・ザ・モーニングショー
・リバーデイル
・BULL/ブル 法廷を操る男
・The Good Fight/ザ・グッド・ファイト
・カーニバル・ロウ
・グレイス&フランキー
・「それいけ!ゴールドバーグ家」シーズン7
・「ウォーキング・デッド」シーズン10
・「FBI:特別捜査班」シーズン2
など数えきれません。
現在でも最新シーズンが見合わせているドラマもあるあたり、一度下された決定の重さが感じられます。
「バルタザール」シーズン3が公開したのは2020年。
そのため撮影されたのは2019年あたりだと考えれば、結果論ではありますが、ギリギリでした。
そうでなくても新型コロナウイルスの対応を考えれば「バルタザール」の制作陣もたとえまだ撮影が終わっていなかったとしても、諦めざるを得なかったと思います。
そのためシーズン4の制作は中断されることなり、結果打ち切りになったという可能性は高いでしょう。
「バルタザール 法医学者捜査ファイル」打ち切りの可能性その2、ウクライナ侵攻
※ここから先はあくまでいち個人の意見です。
※多少なりとも過激に感じられる言い回しがあるかもしれないため、苦手な方はスキップして構いません。
「2022年ロシアのウクライナ侵攻」。
2022年2月24日、ロシア連邦をおさめているウラジミール・プーチン大統領が始めた隣国ウクライナへの侵攻はそう呼ばれています。
この侵攻が始まる前に色々な動きがありましたが、プーチンの言い分では国民向けの演説で「ウクライナ政府によって8年間、虐げられてきた人々を保護するため」として軍事侵攻を開始。
これは専門家ですら予想外の事態で、現在でも混乱が続いているものの、侵攻されて2022年4月に奪還したキーフ近郊ではロシア軍によるウクライナ民間人の大量虐殺が発覚しました。
路上では手首を縛られて後頭部から銃弾を撃ち込まれた遺体が転がり、地下ではバラバラにされた死体が複数見つかっているそうです。
なかには14歳の男の子が拷問を受け、殺されていたというニュースも報告されています。
これだけでも胸糞ですが、もっと胸糞なのはロシア軍が撤退時に地雷を遺体に仕掛けたことです。
遺体である以上、埋葬しなくてはならないものの、そんな仕掛けがされていては思うように埋葬はできません。
そのため軍や警察が「近寄らないでください」と言っている状態です(万が一、家族の遺体を発見して不用意に近づいて地雷を発動させないため)。
ちなみに風の噂によれば「ロシア軍は略奪した品をベラルーシからロシア本国の家族のもとに送っている」とも囁かれており、ジェノサイドに巻き込まれた人々から財布の中のお金はもちろん、指輪など金目のものは全部巻き上げたとか。
呆れた人でなしぶりです。
農奴が成り立ちになっている国家ゆえにその意地汚さは知っていましたが、ここまでとなると心おきなく軽蔑できますね。
さて。話が仰々しくなりましたが、言うまでもなくこんな情勢でおちおちドラマの撮影に集中するのは難しいでしょう。
無論国内でのロケは問題ないでしょうが、少なくともこの侵攻戦争のせいでロシア・ウクライナとその近郊国への海外ロケは不可能になりました。
またプーチンの動向次第ではヨーロッパ諸国にも戦火がおよぶことが現実味を帯びているので、今後、芸能面でも甚大な影響がもたらされる可能性はゼロではないでしょう。
幸いというべきか「バルタザール」ではあまり海外ロケはなかったものの、すぐ近くでこうした情勢が迫っている以上、最新シーズンの制作は慎重になっているのではないかと思います。
余談ですがフランスでは2022年3月25日、マクロン大統領がギリシャ・トルコとともにマリウーポリ(マリウポリ)に取り残された人たちの脱出作戦を計画していると発表しました。
「バルタザール 法医学者捜査ファイル」打ち切りの可能性その3、その他
「バルタザール 法医学者捜査ファイル」の打ち切りの可能性として新型コロナウイルスとウクライナ侵攻以外を探るとしたら、やはり
・主人公バルタザールの因縁にケジメがついた
ことが大きいと推察します。
基本的に「バルタザール」は1話完結型で、バルタザールのもとに舞い込んできた事件を1つ1つ片付けながら本命の事件もとい妻リーゼが殺害された事件の真相に迫っていくというスタイルでした。
シーズン1・2ではその本命の事件に翻弄され、シーズン3では再び事件と向き合っていきます。
そして最終的にバルタザールは命の危機に陥るのですが、この時のバルタザールは死んでもおかしくはない状態でした。
「もしかしたら生きているかも……」と視聴者に予感させながらフェードアウトしていくものの、結局分からず仕舞いです。
メタい考えになりますが、これまでの「バルタザール」はバルタザールの因縁が1本の軸となっていました。
しかしその因縁にケジメがついたとなると、その軸はもはや軸ではありません。
よって最新シーズンを手がけるには新しい軸が必要になりますが、それはかなりギャンブルでしょう。
新しい試みは成功すれば新しいファンと人気を獲得できるものの、失敗すれば反感を生むだけです。
それならばいっそ「バルタザール」をあやふやに終わらせ、人気作のままにしておくのは賢明な判断だと思えます。
まとめ
「バルタザール 法医学者捜査ファイル」が打ち切りかもしれない理由は最新シーズンを制作するにはタイミングが悪すぎました。
シーズン4を始めるにあたって新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、現在はウクライナ侵攻があります。
もしかしたらバルタザールの因縁にケジメがついてしまったことも大きいかもしれませんが、とにかく未だに最新作の情報がないのが現状です。