「ちいかわ」といったら真っ先に目につくのが可愛いキャラたちです。
しかし、読み進めていくと不穏かつ不安をあおるエピソードの数々に度肝を抜かれるかと思います。
しかしそうした怖い話が「ちいかわ」の世界観を如実に物語っており、もし作品を他人に紹介したいなら怖い話を話したほうがいいでしょう。
今回はそんなエピソードたちをまとめ、その反応に関することも説明いたします。
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「ちいかわ」怖い話5選!
かわいいイラストに反し、ダークファンタジーじみた世界観である「ちいかわ」の概要をギュッと詰め込んだ怖い話がいくつかあります。
その怖い話から、
・キメラ
・ラッキーリボン
・木彫り像
・三ツ星レストラン
・誰かッッ
をご紹介いたします(これらのタイトルは便宜上のものです。ご了承ください)
1.キメラ
「キメラ」は初期の頃のエピソードですね。
パズルで遊んでいたちいかわの前に、「あはっあはっ」と泣き笑う変なマスコットがあらわれました。
なぜ変なのか、といったら
・虫のような羽
・蛇のような尻尾
を背中やお尻から生やしており、先述したように言動もおかしいのです。
そのマスコットは泣き笑いながら「こんなになっちゃったから……もう……ネ」と呟くと、おもむろに鋭い爪を伸ばし、ちいかわに襲いかかります。
ちいかわは反射的に拳を繰り出し、その反撃に戦意が削がれたのかマスコットは飛んで何処かへと去っていきました。
あとに残されたのは荒い息をするちいかわだけ……という何とも不条理で、得体の知れないエピソードとなっています。
関連記事:ちいかわのキメラの正体とは!?ピンクパジャマの子説の根拠など
2.ラッキーリボン
「ラッキーリボン」とは、ちいかわたちの寝床を襲ってきた虫(強)が登場するエピソードです。
虫はちいかわたちのようなマスコットの見た目をしていますが、「ギチギチ」と言いながらちいかわたちに襲いかかります。
そのため討伐対象となっているものの、ハチワレの住まいである洞窟にもよく出没しては撃退されているので強さはそれほどではありません……が、虫(強)は別です。
このエピソードでは虫(強)の襲撃に気づいたちいかわが見栄を張って1人で撃退しようとしましたが、逆にちいかわを捕らえて持ち帰ろうとします。
そのピンチを何とかしようと追いかけてきたハチワレとウサギすらも窮地に追い込まれてしまい、あわや全滅しようとしました。
捕らわれたハチワレがとっさに近くにあった小鳥の巣に手を伸ばし、そこにあったリボンを虫(強)の歯の隙間に入れて歯をへし折ったことで撃退に成功します。
しかしそのオチに至るまで、ちいかわたちがどうなるかと多くのユーザーをヒヤヒヤさせました。
3.木彫り像
「木彫りの像」はウサギがリサイクルショップで購入した謎のアイテムです。
このアイテムが登場する前に、ちいかわたちはウサギが購入した願いを叶える杖で怖い目に遭ったので木彫りの像に対しても警戒します。
しかしハチワレは「平気そうな気がする」と言い、ちいかわに持たせた……直後、木彫りの像から突然細い触手が伸びてちいかわたちの額を刺しました。
その後、ちいかわたちは自分たちが小さな妖精に変身していることに気づいて木彫りの像を壊そうとします。
このちいかわたちの額に触手が刺さるシーンはあまりにも突然で、読んでいて「えっ」と驚かされました。
4.三ツ星レストラン
「三ツ星レストラン」はちいかわとハチワレが勢いで入った店のエピソードです。
報酬を貰ったちいかわとハチワレは怪しさが満載でありながらも、安さから「三ツ星レストラン」に入店しました。
しかしそこは流れ星を貼りつけにしたレストランで、客であるちいかわとハチワレもトルティーヤ巻きにしようとお風呂に入らせたりします。
いわゆる宮沢賢治の「注文の多い料理店」ですが、討伐の仕事以外にも危険が潜んでいることが分かるエピソードです。
5.誰かッッ
これは怖い話というよりも、しんどい話といったほうがいいかもしれませんね。
2020年7月31日に投稿した「ちいかわ」はハチワレが深い穴に落ち、助けを呼ぶシーンから始まります。
どうやら討伐の仕事中、事故で深い穴に落ちてしまったようですが1人で仕事していたハチワレに気づく者はいません。
ただ自分の声がこだまする状況で、ハチワレは「自分でッ……何とかする……」と呟いて穴をよじ登ろうとするエピソードです。
たったこれだけのお話ですが、どうあがいても明るい未来が描けない絶望感に満ちています。
「ちいかわ」のダークなところは怖い話だけじゃない
「ちいかわ」のダークな世界観が伝わるのは何も怖い話だけではありません。
例えば「草むしり検定本番」というエピソードがあり、これは危険なやつらやアイテムは一切登場しないものの、胸をざわつかせる話です。
草むしり検定とはちいかわたちの日雇い仕事の1つ・草むしりに関する資格で、これがあると報酬が少しアップします。
そのためハチワレは前々から草むしり検定5級に挑戦しようと勉強しており、ちいかわもまた勉強に励んでいました。
そしてハチワレとちいかわは同じ試験日に検定に挑むものの、合格したのはハチワレだけで、ちいかわは不合格となります。
合格したその夜、ハチワレは自分だけが合格してしまったことに
・「同じ気持ちじゃないとき……」
・「どうしたらいいんだろ…」
と呟きながら眠りに入ります。
「友達と一緒に受験したのに自分だけ合格した」や「友達と違う道を歩むことになった」など、そうした現実でも起こる切なさもまた「ちいかわ」では描かれているのです。
先述した「誰かッッ」も助けてほしい時に誰にも助けてもらえず、結局、孤軍奮闘するしかないという辛さは現実でもありますよね。
その骨肉に染みるような、しんどさが「ちいかわ」のダークな世界観の要素となっているのです。
関連記事:ホントは怖い「ちいかわ」ワールド!うさぎや怖いエピソードを紹介
「ちいかわ」の怖い話やしんどい話がアンチを生み出している?
可愛くてほのぼのしたキャラとダークでえぐい世界観のギャップが売りの「ちいかわ」ですが、それが嫌われる原因となっているようです。
なかには「怖い」というツイートがあり、
・現実みたいな生々しさに加えて、現実にはないホラーが現実よりも怖い
・不穏な世界観なのに「かわいい~」と言っている人たちが怖い
・普通に怖い
といったコメントがSNSで見受けられます。
一方、「嫌い」というツイートを見てみると
・作者さんのちいかわイジメが嫌い
・ちいかわが自己中で嫌い
・ちいかわを大げさなぐらい愛でている奴が嫌い
・リアルの生活を否応なしに見せつけられてイヤ
といったようなコメントが目立ちますね。要するに
・不条理な展開に持ち込む作者さんに腹が立つ
・キャラの自由奔放な行動があざとく感じられてイライラする
・過剰な振る舞いをするファンが目につく
・嫌な意味で自己投影してしまう
といったところでしょうか。
なかには「可愛いイラストなのに、内容がえぐくてついていけない」というコメントもありました。
いずれにしても、「ちいかわ」の魅力であり個性でもあるキャラと世界観の不一致と不安をあおる展開がアンチの原因になっているようです。
関連記事:ちいかわをまとめ読みする方法!漫画バンクなどで無料で読める?
まとめ
「ちいかわ」の不穏な世界観を語るうえで欠かせないのは怖い話で、キメラや三ツ星レストランなどさまざまあります。
しかし怖い話だけでなく、現実でも起こるようなしんどい話もまたダークな世界観を支える要因になっているので侮れないです。
とはいえ、こういった話が読んだユーザーの「嫌い」や「怖い」という感情を揺さぶってアンチを生み出しているのも事実ですね。