「ウマ娘」には1990年代や2000年代に活躍した競走馬たちが実装されていますが、現役馬たちは影も形もありません。
もちろん「実装されて欲しい」という声は出ているものの、それは難しいと考えられています。
なぜ「ウマ娘」で現役馬の実装は難しいのか。
モデルになった競走馬たちの存命も含め、その理由を解説していきます。
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「ウマ娘」モデルの競走馬たちは生存している?存命表一覧!
「ウマ娘」に登場しているキャラのモデル、もといかつてG1レースや有馬記念で活躍した競走馬たちのほとんどは引退しています。
引退した主な理由は年齢や怪我です。
なかには出走中に足を故障してしまい、そのまま安楽死した競走馬もいます。
それでも引き取られた牧場で穏やかに過ごしている競走馬も少なからずおり、そんな競走馬たちに会いに行こうとファンが牧場を訪れることが「ウマ娘」の影響で急増中です。
(お墓参りを含めて牧場を訪問する気なら、あらかじめ牧場側に連絡をして確認を取ってからすることをおすすめします)
とはいえ「ウマ娘」のモデルになった競走馬たちの大半は高齢で、牧場に引き取られたものの、すでにあの世に旅立った競走馬もいます。
そこで現在(2022年4月時点)、モデルの競走馬たちの存命表をつくってみました。
(※牡馬・牝馬で分けています)
(※また死亡が確認されている馬のみに×を、死亡が確認されていない馬には◎をつけています)
(※表記漏れがあった場合は申し訳ないものの、その点はご了承してください)
・牡馬
スペシャルウィーク | × | サイレントスズカ | × | トウカイテイオー | × |
エルコンドルパサー | × | オグリキャップ | × | グラスワンダー | ◎ |
ゴールドシップ | ◎ | シンボリルドルフ | × | タイキシャトル | ◎ |
テイエムオペラオー | × | ナリタブライアン | × | フジキセキ | × |
マルゼンスキー | × | メジロマックイーン | × | セイウンスカイ | × |
ウイニングチケット | ◎ | タマモクロス | × | マンハッタンカフェ | × |
トーセンジョーダン | ◎ | メジロライアン | × | マチカネフクキタル | × |
スマートファルコン | ◎ | ナリタタイシン | × | エアシャカール | × |
ゴールドシチー | × | スーパークリーク | × | イナリワン | × |
ビコーペガサス | × | ヒシアケボノ | × | バンブーメモリー | × |
マーベラスサンデー | × | ミホノブルボン | × | アイネスフウジン | × |
ビワハヤヒデ | × | サクラバクシンオー | × | シンコウウインディ | ◎ |
アグネスタキオン | × | ゼンノロブロイ | ◎ | メイショウドトウ | ◎ |
ライスシャワー | × | アドマイヤベガ | × | アグネスデジタル | × |
エイシンフラッシュ | ◎ | ナカヤマフェスタ | ◎ | マヤノトップガン | × |
ナイスネイチャ | ◎ | キングヘイロー | × | メジロアルダン | ◎ |
サトノダイヤモンド | ◎ | ダイタクヘリオス | × | ツインターボ | × |
キタサンブラック | ◎ | メジロパーマー | × | ヤエノムテキ | × |
シリウスシンボリ | × | マチカネタンホイザ | × | サクラチヨノオー | × |
・牝馬
ウオッカ | × | エアグルーヴ | × | ダイワスカーレット | ◎ |
ヒシアマゾン | × | ユキノビジン | × | シーキングバザール | × |
ハルウララ | ◎ | カワカミプリンセス | ◎ | ファインモーション | ◎ |
ニシノフラワー | × | スイープトウショウ | × | カレンチャン | ◎ |
メジロドーベル | ◎ | イクノディクタス | × |
(2022年4月時点)
「ウマ娘」現役馬が実装する可能性は?しない理由は何か?
競馬界では現在、マカヒキやシャフリヤール、ソダシなど様々な競走馬たちが活躍中です。
特に「暴走お嬢様」として名高いメイケイエールや2021年に有終の美を飾ったコントレイルは「ウマ娘」実装を期待されていますが、正直なところ、現役馬もしくは現役から退いた競走馬の実装は難しいでしょう。
そのあたりについて公式からの正式なコメントはありませんが、巷では
・現役中ゆえにストーリーやキャラデザの元になる実績が少ない
・「ウマ娘」の出演を許していない馬主や牧場(ノースヒルズ・金子真人オーナー・ノーザンファームなど)が抱えている競走馬だから
ともっぱら囁かれています。
筆者も「その通りだ」と思っており、例えば現役馬の実績が少ない件に関しては「ウマ娘」において最大の難点です。
現役中ゆえにストーリーやキャラデザの元になる実績が少ない
というのも「ウマ娘」ではゲーム性やシステム性よりも、ストーリー性を重要視しています。
その証拠に毎月実装される新ウマ娘たちのキャラストーリーはどの子も丁寧です。
あっと驚かされたり意外な一面が描かれたりなど、とにかくキャラのストーリーを通して興味がなかったキャラでも好きになってしまいます。
しかしそのストーリーもキャラデザも、デビュー前~引退に至るまでの経歴があるからこそです。
そういった意味では現時点でも面白過ぎるメイケイエールですが、この先どうなるか分からないため、実装しなくて正解だと思います。
そうでなくても心ない「ウマ娘」ファンが
・「ウマ娘ではあんなにもちゃんと走っているのに、現実ではダメじゃん」
と罵る可能性を否定できません。
それは「ウマ娘」にその名を貸すことを許した馬主や頑張っている競走馬にとって、侮辱以外何物でもないことを理解してほしいものです。
「ウマ娘」の出演を許していない馬主や牧場(ノースヒルズ・金子真人オーナー・ノーザンファームなど)が抱えている競走馬だから
これはコントレイルをはじめ、ソダシやマカヒキといった名馬たちに当てはまります。
「ウマ娘」では馬主からの許しを得てから競走馬たちの名前や経歴を元にキャラデザをしていますが、協力してくれる馬主や牧場がある一方、正反対な立ち位置に馬主や牧場として金子真人オーナーやノースヒルズ系列などが有名です。
こうした非協力な馬主や牧場の競走馬たちはたとえどんなに人気でも、ドラマチックな歴史があっても「ウマ娘」では実装しません。
とはいえ馬主や牧場によっては「一頭だけなら」といった体もあり、株式会社友駿ホースクラブが所有しているゴールドシチーがその代表格です。
また「ウマ娘」の実装はNGでもある程度の許可は出ているらしく、2021年4月の競馬新聞にてコントレイルがウマ娘風に紹介されていました↓
しかしそれでも実装NGの競走馬たちが「ウマ娘」で登場する件については展望がなく、おまけに実装NGだからこそ芋づる式で他の競走馬も実装できない状態となっています。
芋づる式で実装できないとは?ライバルがいてこそ物語が輝く
せっかくなのでコントレイルを例にしてみましょう。
コントレイルは父・ディープインパクトに続く(3番目の産駒)無敗クラシック三冠馬で、その偉業は日本競馬史上8頭目です。
(なお無敗を背負ったままの達成では3頭目です)
しかしコロナ禍というフラストレーションが溜まっていたこと、また親子二代で華々しい実績をつくったせいか
・レースの内容が平凡
・レベルが低すぎ
・これといった活躍をしていない馬たちを負かしてもねぇ…
など勝手にこれまでの三冠馬たちと比較された挙句、暴言を吐かれ続けました。
その勢いはいつしかコントレイルに「最弱の三冠馬」というあだ名をつけるまでに至りましたが、個人的には2020~2021年の競馬界を支えた一頭だと思います。
それにコントレイルの活躍は引退レースとなったジャパンカップで見直されており、
・「空の彼方に最後の軌跡!コントレイル有終の美を飾ってみせました!他馬を圧倒完封です」(by倉田大誠アナウンサー)
のコメントが全てを物語っているでしょう。
シャフリヤール・ワグネリアン・マカヒキというダービー馬たちも揃っており、コントレイルの引退レースは史上初のダービー馬4頭による出走レースともなりました。
けれども何度も繰り返しているようにコントレイルはノースヒルズが所有している競走馬であるため、「ウマ娘」への実装は見込めません。
そうなると他の競走馬、もとい出演OKな競走馬であってもコントレイルと関わりがあるならウマ娘化は難しいと思います。
何故ならその競走馬の経歴はライバルたちがいてこそだからです。
実際にスペシャルウィークやグラスワンダー、オグリキャップとタマモクロスのようにライバルという関係が「ウマ娘」のストーリーを輝かせています。
たとえ一頭だったとしても、NGをされてしまえば多くの競走馬たちも「ウマ娘」への出演は困難に変わるわけです。
まとめ
「ウマ娘」に実装している競走馬たちは現役を引退しており、その大半は天寿を全うしました。
公式からの正式な発表はないものの、「現役馬の実装はないだろう」と言われています。
理由は単純で、キャラデザやストーリーに活かせるほど実績が少ない事や馬主や牧場がNGを出している事です。
一頭でもNGを出されてしまうとライバル関係な競走馬の実装も難しいため、ファンからすれば歯がゆいかもしれません。