「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」はとにかく難解だと言われていますが、そのなかでもラストに首をかしげる人が大勢います。
あまりの難解さにラストを何度も読み直したり、考察サイトを調べたり等されているとか。
今回はその「ストーンオーシャン」のラストをネタバレ全開でご紹介いたしましょう。
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「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」ってどんな話?
「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」のラストを語る前に作品の概要に触れておきましょう↓
「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」概要
タイトル | ジョジョの奇妙な冒険 Part6ストーンオーシャン |
作者 | 荒木飛呂彦 |
出版社 | 集英社 |
連載期間 | 2000年~2003年 |
巻数 | 全17巻(64~80巻) |
話数 | 全155話 |
「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」あらすじ
西暦2011年、アメリカ・フロリダ州。
そこには州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所(G.D.st刑務所)がありました。
表向きはアメリカの精神である「自由と平等」をモットーに収監された犯罪者たちへ厚生しているとされていますが、裏では私罰が見逃されるなどあくどいことが蔓延っている刑務所です。
そんな刑務所に冤罪を着せられた空条徐倫が収監されます。
殺人の罪を被せられた徐倫に下された判決は15年の刑期。
19歳の徐倫はこれから迎える青春を刑務所で過ごすことに絶望するものの、同時に脱獄することを誓います。
ひそかに闘志に燃える徐倫へ、弁護士が承太郎からの差し入れを出しました。
それはロケット型のペンダントで、中を開くと両親の写真がおさまっています。しかしペンダントには写真だけでなく、スタンド能力を覚醒させる「矢」が隠されていました。
その「矢」で指を傷つけた徐倫はスタンド「ストーン・フリー」を獲得します。
自身のスタンドのおかげで危機を乗り越えた徐倫の前にようやく承太郎が面会に訪れ、徐倫の収監が仕組まれたものだと語りました。
しかしその承太郎は敵のスタンド能力によって記憶とスタンドをDISC化されてしまい、再起不能になります。
父親を復活させるため、徐倫は仲間の囚人たちとともに黒幕・プッチ神父と戦う決意をするのでした……。
「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」見どころ
「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズは「運命」や「血統」など人同士の繋がり、もとい人間(人生)賛歌を登場人物たちの口を通じて高らかに謳っています。
それはどの部でも同じですが、「ジョジョ6部」ではさらに強調していますね。
例を挙げるなら承太郎と徐倫の関係です。
歴代の主人公は同じ家系の人間ではあるものの、祖父と孫といったように直接的な繋がりはほとんどありませんでした(祖父にあたる主人公が亡くなっている、など)
しかし承太郎と徐倫の関係は親子で、おまけに2人の仲は最悪です。
徐倫は仕事ばかりを優先してきた父を恨んでおり、それが発端で非行に走りました。けれど本音は親の愛情を求めており、自身の気持ちに悩んでいます。
「ジョジョ6部」ではそんな承太郎と徐倫の関係も見どころですが、「第1部 ファントムブラッド」から続いていたDIOとの因縁がついに決着がつくのも見逃せません。
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「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」難解なラストをネタバレ紹介!
ここでは「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」のラストを説明していきます。
都合上、ネタバレ全開なのでご注意ください。
メイド・イン・ヘブン
徐倫をG.D.st刑務所に収監させた黒幕、プッチ神父。
彼はDIOの親友で、そのDIOが目指していた「天国」への到達を成し遂げようとしていました。
承太郎から「天国へ行くための方法」を引き出し、刑務所で新たな力を吸収したプッチ神父はいよいよ「天国」へ到達するための地ケープ・カナベラルへ向かいます。
徐倫たちも脱獄し、ケープ・カナベラルに向かうプッチ神父を追いかけました。
そして終盤、承太郎も復活していよいよプッチ神父との対決が始まる……かと思われましたが、すでに事態は手遅れだったのです。
自身のスタンド「ホワイトスネイク」は「天国」を実現させるためのスタンド「メイド・イン・ヘブン」に進化を遂げていました。
その能力は「時間加速」。
「メイド・イン・ヘブン」の「時間加速」は世界中の人々はおろか、太陽の動きまでも影響を及ぼしていきます。
身体すら風化していく「時間加速」に人々は耐え切れず、徐倫の仲間たちもまた為す術なく倒されていくのでした。
イルカたちと最後の「希望」
残ったのは徐倫とエンポリオだけ。
「時間加速」をコントロールできるのはプッチ神父だけであり、徐倫とエンポリオのスタンド能力では太刀打ちできません。
絶体絶命のその瞬間、2人は波にさらわれます。
それは海を泳いでいたイルカたちが起こした波で、そのイルカたちを目にした徐倫はあるアイデアを閃きました。
「いかに時間を加速したところで、全ての生き物はそれぞれの速度で動いている。それは変わらない」、と。
確かにプッチ神父は世界を滅茶苦茶にする力を得たものの、「時間加速」した世界でもプッチ神父の身体能力は人間のままです。
自由に海を泳げるイルカの速度はもちろん、イルカのスタミナにも追いつけません。
徐倫は「ストーン・フリー」でエンポリオとイルカを繋げ、自身は追いかけてくるプッチ神父から確実にエンポリオを逃がすために1人残ります。
・「ひとりで行くのよエンポリオ」
・「あんたを逃がすのはアナスイであり……エルメェスであり、あたしの父さん空条承太郎……」
・「生きのびるのよあんたは「希望」!!」
そう言ってエンポリオに黄金の精神を託し、覚悟を決めた徐倫はプッチ神父を迎え撃ちました。
エンポリオは1人プッチ神父から逃れたものの、「時間加速」の力に飲み込まれていき……気が付くとG.D.st刑務所に戻っていたのです。
しかしエンポリオはG.D.st刑務所に戻ってきたわけではありません。
「一巡後の世界」に「一巡前の世界」の記憶を持ったまま、やって来ただけです。
「一巡後の世界」
プッチ神父は妹ペルラの死により、「運命を克服したい」という渇望を抱いていました。
そんな彼がDIOと出会い、共感した「天国」……それは「全員が、次にどんなことが起こるのか、自分がどんな目に遭うのか、いつ自分が死ぬのか」知っている世界だったのです。
それは「一巡前の世界」、すなわち「時間加速」が発生した直後まで死んでいなかった者たちに限るものの、新世界の誕生がもうそこまで迫っていました。
しかしその前にプッチ神父は邪魔に感じたエンポリオを排除しようと追いかけます。
エンポリオは必死に逃げますが、ついにプッチ神父に捕まってしまいました。
泣き叫ぶエンポリオに勝利を確信しつつ、拳を振り下ろすプッチ神父でしたが、顔を上げたエンポリオの額にはDISCが差し込まれていました。
そのDISCはプッチ神父と因縁があったウェザーリポートのスタンドでした。
ウェザーのスタンドを使い、周囲の空気を毒素に変えて逆転したエンポリオはプッチ神父にトドメを刺します。
こうして「天国」は完成せず、残ったのは「時間加速」によって生まれたパラレルワールドと……そこに取り残されたエンポリオでした。
ホワット・ア・ワンダフル・ワールド
プッチ神父を倒したエンポリオは刑務所を出ていきますが、その顔には喜びなどありません。
仲間は全員死んでしまい、広がる世界は知らない世界で、「一巡前の世界」の生き残りは自分だけ。
そんな世界であてもがないものの、ひとまずバスに乗ろうとしたエンポリオ……しかしそこでドライブをしていた男女に声をかけられます。
1人はアナスイそっくりな男性・アナキス、もう1人は徐倫にそっくりな女性・アイリンです。
2人がパラレルワールドのアナスイと徐倫であると直感したエンポリオは涙を流しながら、かつての仲間たちの魂を宿す人たちへ自分の名前を告げるのでした。
「ストーンオーシャン」のラストを皆どう思っている?
「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」のラストに対する反応は賛否両論ですね。
・感動も胸熱も少ない、アニメもスルーする
・適当だった気がする
・意味不明過ぎて「おおん」って感じ
という批判的な反応が目立つものの
・最後の「僕の名前はエンポリオです」は熱かった!
・もう泣いたっ
・ジョジョのテーマである人間賛歌を描き切ったと思う
など称賛するコメントもあります。
関連記事:ジョジョ6部ストーンオーシャンのアニメがひどい!?「つまらない」「意味不明」
「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」ラストの真相(?)
「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」のラスト、あれは
・「ジョジョ」シリーズをリセットし、新しい「ジョジョ」を手掛けるための布石
だという噂が囁かれています。
実は「ジョジョ6部」は連載当時、巻末のほうで連載していました。
「週刊少年ジャンプ」での巻末連載は不人気な作品だとされており、事実、「ジョジョ」は第4部からその人気の勢いが落ち込んでいたそうです。
特に「ジョジョ6部」は「6部連載終了事件」というワードが生まれるほど打ち切りの気配があったとされています。
その空気を打ち破るために「今までのジョジョを世界観ごとリセットし、新しいジョジョを描いていこう!」という方針になった、というのが「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」ラストの真相だとか。
ただしあくまで噂に過ぎないため、真偽不明です。
関連記事:ジョジョ6部連載終了事件とは!?ストーンオーシャン打ち切りの真相
まとめ
「ジョジョ6部 ストーンオーシャン」のラストは衝撃、かつ見事に読者を裏切った展開ですよね。
ラスボス戦で仲間たちが倒れていく展開は今まで何度もありましたが、全滅兼再起不能状態になるのはシリーズを通して初めてだと思います……生き残ったエンポリオは幸せになってほしいものです。
さまざまな反応を引き出した「ストーンオーシャン」のラスト、あなたはどう思っていますか?