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『鬼滅の刃』柱稽古編の次のエピソードは?その後の戦いの軌跡を紹介

鬼滅の刃 柱稽古編の次

TVアニメ『鬼滅の刃』も刀鍛冶の里編から柱稽古編に突入することが決定しました。

柱稽古編では文字通り、鬼殺隊の柱たちがそれぞれ隊士たちに厳しい稽古をつけるエピソードです。

そして、柱稽古編の次のエピソードは原作通りであれば、いよいよ鬼無辻無惨と上弦の鬼たちとの最終決戦となる無限城編です。

『鬼滅の刃』史上もっとも過酷でもっとも長いといわれる無限城編。

ということで、次からその戦いの軌跡を紹介していきたいと思います。

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 狼煙

◇産屋敷家vs鬼無辻無惨

まさしく最終決戦の狼煙となる産屋敷vs鬼無辻無惨の戦いです。

鬼殺隊の最高責任者にして産屋敷家九十七代目当主である産屋敷耀哉は、邸で鬼無辻無惨の強襲を受けてしまいます。

しかし、彼は妻のあまねと二人の娘ひなきとにちかを巻き込んで、無惨を葬るために邸ごと爆破させ自爆という手段に出ました。

また、耀哉とあまねには五人の子供たちがおりましたが、長男の輝利哉と彼の妹たちである、くいなとかなたは別の場所に避難しており、

彼の姉であるひなきとにちかは最後まで父、耀哉と母、あまねのそばにいたいという理由でともにその命をこの自爆に捧げる形となりました。

しかし、耀哉たちが命を懸けたこの自爆でも残念ながら鬼無辻無惨の命を奪うまでには至らなかったのです。

 

執念

◇珠代vs鬼無辻無惨

最終決戦の狼煙が上がった産屋敷邸にはもう一人、鬼無辻無惨の命を狙う存在がありました。それが珠代です。

彼女は鬼でありながら無惨の支配から逃れた、いわゆる“逃れ鬼”です。そしてこれまで炭治郎と協力して対鬼無辻無惨の研究に尽力しておりました。

○耀哉からの要請─珠代の策

そんな中、彼女は鬼殺隊の最高責任者である産屋敷耀哉に協力を要請されます。そして鬼の身でありながら無惨打倒の為に鬼殺隊と手を結ぶのでした。

一方無惨は、産屋敷耀哉の自爆で命こそ奪われなかったとはいえ、その爆破の影響からかなりの大ダメージを受けました。

そこで珠代はその機を逃さず、蟲柱の胡蝶しのぶと共に開発したある薬を無惨に注入するのです。

珠代は最終的には無惨に頭部を破壊され喰われてしまいましすが、珠代が無惨に投与した薬には次のような4つの効果があったのです。

  • 人間に戻す・・・生きる苦しみ。
  •  老化・・・老いる苦しみ。
  •  分裂阻止・・・無惨にとっては病ともいえる苦しみ。
  •  細胞分解・・・死の苦しみ。

とある考察では、上記のようにこのそれぞれの効果は仏教の四苦である生老病死を表していると言われています。

故にこの考察通りだとするとその命を投げ出してまで無惨にこれらの苦しみを与えようとする珠代の凄まじい執念を感じますね。

 

◇胡蝶しのぶ・栗花落カナヲ・嘴平伊之助vs上弦の弐 童磨

・産屋敷耀哉が家族と共に自爆を図った後、駆け付けた鬼殺隊の柱たちと炭治郎たちは生き残った鬼無辻無惨の手によって無限城に落とされてしまいます。

そしてその無限城の内部には、上弦の鬼達が待ち構えておりました。

上弦の弐・童磨×蟲柱・胡蝶しのぶ

彼女は過去この童磨に姉の胡蝶カナエを殺されていたため、彼女の羽織を童磨にみせて怒りに満ちた表情で姉のことを問います。

やがて、戦いが始まるとしのぶは童磨に毒を打ち込みダメージを与えます。

しかし、その毒を童磨に次々に分解されるとすべての攻撃を凌がれてしまったしのぶは、とうとう童磨に吸収されてしまうのでした。

 

上弦の弐・童磨×栗花落カナヲ・嘴平伊之助

○カナヲ参戦─伊之助の登場

その時、その場に駆け付けた栗花落カナヲはその光景を目にすると、師匠であるしのぶの死にかつてない怒りをあらわにします。

更にこの戦場に飛び込んできたイノシシ頭の嘴平伊之助も、この童磨こそが彼の実の母の仇だと初めて知るのです。

 

◇栗花落カナヲ(胡蝶姉妹)/◇嘴平伊之助(実の母)

上弦の弐 童磨

 

◆藤の毒◆

童磨は血鬼術により作り出した自分の分身で伊之助とカナヲの攻撃を凌ぎ、その場を後にしようとします。するとその時、突如彼の顔が崩れだしました。

何が起きたのか混乱する童磨でしたが、これこそが胡蝶しのぶの命を懸けた最終手段なのでした。

しのぶは長い時間をかけて普段から鬼たちにとって強力な毒となる、藤の毒を彼女自身の身に少しずつ投与していました。

そして、そのしのぶの身を取り込んだ童磨にとてつもない効果をもたらします。

姉であるカナエを殺されカナヲ以外の多くの継子と呼ばれる、いわゆる養子たちを殺されたしのぶの執念がここに現れたのです。

そして、カナヲと伊之助は当然このチャンスを逃しませんでした。最後の最後で二人の力を合わせて見事に憎い仇である童磨の首を斬り落としたのです。

 

疾風迅雷

◇我妻善逸vs上弦の陸 獪岳

炭治郎たちと共に産屋敷の元に駆け付けた善逸も、耀哉の自爆後に無限城へと落とされてしまいます。

そして、そこで対峙したのは元上弦の陸・堕姫と妓夫太郎が消えた空席をあてがわれた新たな上弦の陸・獪岳でした。

しかも彼は元鬼殺隊士であり、善逸と同じ桑島慈悟朗を育手に持ついわば善逸の兄弟子だった男なのです。

善逸は、それでも鬼になる以前の獪岳のひたむきに努力をするその姿勢に尊敬をしていましたが、鬼となり育手である慈悟朗の死を嘲笑する獪岳にかつての兄弟子としての姿をもう見ることは出来ず、怒りをもって獪岳に向かっていきます。

○善逸の魂 雷の呼吸 漆ノ型 火雷神─

引用:©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第17巻 第145話

雷の呼吸は陸ノ型までと言われていました。実際に善逸は雷の呼吸の壱ノ型、逆に獪岳は壱ノ型を除く弐~陸ノ型までを使用できました。

しかし、善逸は最後に独自で編み出した漆ノ型 火雷神(ほのいかずちのかみ)を放って獪岳を見事に打ち取ります。

獪岳は自分も知らないその漆ノ型を慈悟朗が善逸だけに教えたと勘違いしていましたが、そんな狭量な心のままその身は灰となり崩れ去っていきました。

 

悲拳─

◇竈門炭治郎・富岡義勇vs上弦の参 猗窩座

無限城へ落とされた後、竈門炭治郎は水柱の富岡義勇と行動を共にします。

そこで彼らの前に現れたのは、かつて炎柱の煉獄杏寿郎の命を奪った上弦の参・猗窩座です。

炭治郎はヒノカミ神楽を使った剣技で猗窩座にダメージを与えていきます。

富岡も炭治郎の実力を柱にも届くと認め、敵である猗窩座自身もかつての炭治郎よりもはるかに強くなっていることを認め、喜々として血鬼術である

『術式展開』を発動させます。

 

炭治郎ヒノカミ神楽『灼骨炎陽』

×

・猗窩座─破壊殺 鬼芯八重芯

 

二人は互いにこの大技を繰り出し互角の戦いを展開していきます。

 

○透き通る世界─ヒノカミ神楽・斜陽転身

炭治郎は、無限城での猗窩座との戦闘で、父・炭十郎との会話を思い出します。

「大切なのは正しい呼吸と正しい動き、最小限の動作で最大限の力をだすこと。そうすると段々頭の中が透明になってくる。」

鍛錬を積んだ上で「頭の中が透明になると”透き通る世界”が見え始める。」と父・炭十郎は話します。

猗窩座も数百年ものあいだ求めていたこの境地を炭治郎はこの時に覚醒させ、ヒノカミ神楽・斜陽転身により猗窩座の首を見事に斬り落としました。

○猗窩座の執念と悲しき過去─純愛

炭治郎のヒノカミ神楽・斜陽転身で首を斬り落とされた猗窩座でしたが、それでも彼は諦めません。

斬られた首の断面も閉じ、頭を再生しようとする猗窩座でしたが、そんな時彼の脳裏にある少女の幻影が現れ再生を阻止しようとします。

その少女とは猗窩座が人間だった頃、唯一生涯を共にすることを誓い合った恋人・恋雪でした。

 

狛治(猗窩座の人の頃) 恋雪(狛治の恋人)

人間の頃の猗窩座の名は狛治。自分の所為で父を亡くし、自暴自棄となっていた狛治は街の道場の主である慶蔵に拾われます。

始めこそ抵抗していた狛治でしたが、慶蔵の娘の恋雪と出会います。彼女は病弱で一日をほとんど寝床で過ごすほどでした。

彼女の世話を慶蔵に頼まれた狛治はやがて恋雪と心を通わせ、懸命な狛治の介護の末やっと花火を見に行った夜に、二人は将来を誓い合います。

しかし、そんな幸せな時間は長く続きませんでした・・・

慶蔵と恋雪を快く思わない隣の剣術道場の息子が慶蔵の道場の井戸に毒を流します。結果、慶蔵も恋雪も命を絶たれました。

狛治はそのころ恋雪との祝言を挙げる旨を墓前の父親に報告に行っていたため、慶蔵と恋雪という掛け替えのない存在を救うことが出来ませんでした。

そして、狛治は怒りに任せて隣接する剣術道場の人間67人を素手で惨殺してしまったのです。

猗窩座から狛治へ─最後

気絶していた炭治郎が目を覚ますと、ボロボロになっている富岡の姿を見て、煉獄を失った時のように富岡まで自分の目の前で失ってしまうことを恐れ、果敢に素手で猗窩座に向かっていきます。

そんな時、猗窩座はそんな炭治郎にかつての師である慶蔵を重ねます。と、同時に彼は思い出すのです。

本当に殺したかったのは自分自身だったことを・・・

大切なものを何も守れなかった自分。

あんなに嫌悪していた弱い存在は、まさに自分自身だった。

すると猗窩座は地獄に行くことを決めると『破壊殺 滅式』を自身に放ちました。

そして同時に自分に強さを教えてくれた恩師である慶蔵と炭治郎の姿を再び重ねると穏やかな笑顔を作り、弱い自身の敗北を悟ります

しかし、そんな猗窩座に彼の中の鬼無辻無惨の細胞が「戦え!」と命じます。猗窩座は父や恩師の慶蔵と無惨の間で揺れ動きます。

そんな時、心の底から愛した、たった一人の女性である恋雪の姿が猗窩座の胸に最後の一押しを示すと、彼はすべてを取り戻し人間の頃の狛治へと戻っていきました。

やがて、彼は自身の心の内側で、父と恩師・慶蔵に思いを告げます。

優しくうなずく父。温かく頭をなでてくれる慶蔵。

そして・・・

狛治に戻った猗窩座は愛する恋雪にすがりつき滂沱の涙を流して守れなかったことを何度も謝ります。

恋雪:「狛治さん。ありがとう。もう十分です」

狛治/猗窩座:「ごめん。ごめん。守れなくてごめん。大事な時に傍にいなくてごめん」

「約束を何一つ守れなかった・・・!!許してくれ俺を許してくれ頼む俺を許してくれ・・・!!」

恋雪:「私たちのことを思い出してくれて良かった。元の狛治さんに戻ってくれてよかった。おかえりなさい。あなた」

 

そうして自らの再生を拒んだ猗窩座は、炭治郎と富岡の目の前で灰と化し、ようやくその最期を迎えたのでした。

 

戦鬼神

◇悲鳴嶼行冥・不死川実弥・玄弥・時透無一郎vs上弦の壱 黒死牟

引用:鬼滅の刃165話 吾峠呼世晴/集英社

岩柱・悲鳴嶼行冥と行動を共にしていた霞柱・時透無一郎は、無限城の上弦の肆・鳴女の血鬼術により途中で悲鳴嶼と強制的に離別させられてしまいました。

そんな時、彼が相対したのは上弦の壱・黒死牟でした。

そして、彼の口から無一郎は黒死牟自身の子孫であるという驚きの事実を聞かされます。

しかも黒死牟は人間の頃の名は継国厳勝。

始まりの呼吸の剣士であり、唯一の日の呼吸の使い手にして過去に鬼無辻無惨を追い詰めた継国縁壱の双子の兄でした。

また、縁壱は生前に子を設けなかった為、無一郎は正真正銘、継国厳勝の子孫だということでした。

無一郎は、その事実を突きつけられながら更に黒死牟と対峙した際のその圧倒的な威圧感に気圧されてしまいます。

 

◆時透無一郎×上弦の壱 黒死牟

○月の呼吸

黒死牟は元鬼殺隊士であった頃の技を使用しますが、それは月の呼吸と呼ばれるものでした。

そして、黒死牟が最初に放った月の呼吸 壱ノ型 『闇月・宵の宮』で無一郎の左手が切断されてしまいました。

更に、無一郎を彼の刀で柱に貼り付けにして動きを封じてしまいました。

また、その場に駆け付けて銃による攻撃を仕掛けてきた不死川玄弥も黒死牟の剣で胴を切り離され、更に首を斬られそうになったところに

兄である風柱・不死川実弥が寸でのところで弟の玄弥を救いました。

 

◆不死川実弥×上弦の壱 黒死牟

○実弥の怒り─玄弥の涙

実弥は地に伏せている玄弥に顔を向けることなく、彼が鬼殺隊に入ったことに声を荒げます、しかしその言葉のひとつひとつには確かに弟に対する愛情が満ちていました。故に玄弥も兄の厳しくも優しい言葉に思わず涙を浮かべるのでした。

そして、実弥は大切な弟の身体を切り刻んだ黒死牟に激昂し、風柱の剣を駆使し激しく攻撃を繰り出します。

 

◆悲鳴嶼行冥×上弦の壱 黒死牟

○鬼殺隊最強の男─悲鳴嶼行冥

風柱・不死川実弥の“稀血”により、黒死牟もいくらかの影響は受けたモノのそこはやはり実弥がこれまで倒してきた鬼達とは違いました。

時を置かずに“稀血”にも適応しその酔い心地を楽しむ余裕すら見せる黒死牟。そこへ実弥は玄弥の持っていた南蛮銃で発砲するも、傷ひとつ付けられません。すると黒死牟はすかさず月の呼吸 参ノ型『厭忌月・銷り』 を放ち実弥を仕留めにかかります。

しかし、そこに颯爽と現れたのは鬼殺隊最強の剣士にして岩柱・悲鳴嶼行冥でした。

黒死牟は悲鳴嶼を一目見るなりその完成された肉体を称え、三百年振りにまみえた相手にさらに高揚感を感じます。

そして悲鳴嶼自身もその期待に応えるかのような素晴らしい戦闘能力を発揮し、黒死牟と互角の戦いを展開していきます。

そして、人として生き人として死ぬことを矜持とし、黒死牟が語る永遠の命による肉体と技の保存という鬼特有のその観念を押し付けるなと吐き捨てるのです。

○玄弥の覚悟

悲鳴嶼は痣の力を元に更に黒死牟との激戦を繰り広げ、そしてそこに痣を出した不死川実弥も参戦し、凄まじい連携を見せ黒死牟を驚かせます。二人はそれぞれ風の呼吸 漆ノ型 勁風・天狗風と岩の呼吸 壱ノ型 蛇紋岩・双極を放ちます。そこから更に黒死牟に追い打ちを掛けようと攻撃を畳みかけますが、考えられない間合いからの攻撃を受けてしまいます。

すると、そんな二人の目の前に現れたのは、とてつもなく長い刀身の更なる異形さを見せつける黒死牟でした。

一方、不死川実弥の弟である玄弥は師匠である悲鳴嶼や兄の実弥が黒死牟の異形の刀による攻撃で一気に窮地に陥る姿を見ながら、かつて炭治郎に言われた言葉を思い出します。

「一番弱い人が一番可能性を持ってるんだよ玄弥」

炭治郎自身が上弦の陸と戦った際も自分が弱かったから相手はその警戒を薄れさせ不利な状況を変えられたと語りました。強者は強者を警戒する、それ故に弱者への警戒を緩める、そこに弱者が思わぬ手段に出れば勝機を見いだせると、炭治郎は言うのでした。

そして、玄弥はある決意を固めると折れた黒死牟の刀の破片を拾いそれを飲み込むのでした。

 

◆不死川玄弥×上弦の壱 黒死牟

○玄弥の血鬼術

戦場には時透無一郎も再び参戦し、悲鳴嶼、実弥、無一郎が決死の覚悟で黒死牟に挑み続けます。そんな中、悲鳴嶼達は黒死牟の筋組織がまるで透き通るような感覚で見ることが出来るようになり、向かってくる攻撃のひとつひとつに対応できるようになり、更に悲鳴嶼、実弥、無一郎の三位一体の連携から黒死牟の刀の破片を食った玄弥の南蛮銃を使った血鬼術が放たれるのでした。すると、その玄弥の南蛮銃から放たれた弾は黒死牟の身体に命中し、そこから木の根のようなものが生えて黒死牟のその動きを止めることに成功しました。

そしてその時、動きを封じられた黒死牟は実に四百年ぶりの命の危機を感じるのでした。

実の弟にしてかつての最強の剣士。老いた継国縁壱と対峙したその時に感じた死の感覚。

しかしその蘇った死の感覚が黒死牟の恐るべき最後の力を発することになるのでした。

 

◆醜悪なる最後─黒死牟

◇掛け替えのない命を超えて

黒死牟は己の生命の危機から脱するためにその体中から多くの刃を出現させます、そして玄弥と無一郎はその犠牲となり半身を斬り捨てられ、悲鳴嶼と実弥も危機に陥ります。

しかし、そんな中でも無一郎は腰から下を斬り落とされても尚、黒死牟に突き刺した己の剣を放そうとしません。そして、その無一郎の執念は一つの奇跡を起こすのでした。

◇赤く染まる刃

突如、黒死牟の身に起きた現象。

無一郎が突き刺したその剣が赤く染まり、黒死牟の身体に強烈な強張りと内臓を焼かれるような激痛を齎します。

更に、玄弥の木の根の血鬼術も再び発動し黒死牟が玄弥にとどめを刺そうとするも、背に生えた木の根が黒死牟の血を大量に吸い技を出すことが出来ません。そして、そこに悲鳴嶼と実弥が更に攻撃を叩き込み悲鳴嶼が黒死牟の頭に鉄球を直撃させると、実弥がその上から剣を叩きそれを繰り返すうちにぶつかり合う刃と鉄球が徐々に赤く染まっていきました。

そんな中、黒死牟は弟・縁壱の言葉を思い出します。

『いつか これから生まれてくる子供たちが 私たちを超えて 更なる高みへと 登りつめてゆくんだ』

その瞬間、黒死牟の頭は叩き落されていました。

◇崩壊─弟・継国縁壱

しかし、黒死牟は頭を叩き落されても尚、頸を落とされた自らの最後に抗おうと恐るべき変貌を遂げます。

それは、すでに人の形ではないまさに化け物としか言いようのない風貌でした。

そして、黒死牟自身も己の刀に映るその姿に驚きと絶望を覚え、自らのその身を拒絶します。

すると、その身は徐々に崩壊が始まり、黒死牟の脳裏に弟・縁壱の顔が浮かぶのでした。

『お労しや 兄上』

崩壊しながら、黒死牟は縁壱との幼いころのことを思い浮かべます。そこにあった縁壱の幼いほほえみ。

『私はただ、縁壱、お前になりたかったのだ』

身近な存在に嫉妬心を感じてしまう“カインコンプレックス”というモノがありますが、

特に黒死牟の弟・継国縁壱はあの鬼無辻無惨でさえもその存在を恐れる最強の剣士であり、更に幼いころから黒死牟こと継国厳勝は、弟である縁壱の超人的ともいえる剣技の才を目の当たりにしていましたので、その嫉妬心は弟に追いつこうと妻子まで捨てて鬼殺隊に走り、更には人の身を捨て鬼となったことからも計り知れないモノでした。

しかし、結局その手で弟・縁壱の最期を齎したとはいえ、寿命ですでに絶命していた縁壱の身を切り刻んだだけのこと・・・そして、黒死牟はその弟の亡骸から幼い頃に弟に作り与えた小さな笛を見つけます。

縁壱は何十年も懐に優しい兄との思い出と共にその笛を携えて生きてきた。

黒死牟はそこで自身の人生の虚しさ初めて流すその涙と共にを知るのです。

 

『なぜ私は何も残せない

なぜ私は何者にもなれない

なぜ私はお前とこれほど違う

私は一体何のために生まれてきたのだ

教えてくれ縁壱』

 

そうして黒死牟・継国厳勝は消滅しました。

 

最凶

◇鬼殺隊VS鬼無辻無惨

いよいよ最後はすべての鬼の首魁(ボス)である鬼無辻無惨との戦いだけとなりました。

無残は、珠代に仕込まれたその体内の毒を分解するために、肉の繭を作り上げその中に籠ります。

そして、復活するとその場に集まっていた鬼殺隊士を皆殺しにし、その異形な姿を露わにします。

髪は白く、腕や足には大量の口、そして全身には赤黒い痣のようなモノが浮かんでいました。

 

◇竈門炭治郎・富岡義勇・伊黒小芭内・甘露寺蜜璃・愈史郎×鬼無辻無惨

産屋敷邸での爆破を受け、珠代の毒を投与された後にその頸を岩柱の悲鳴嶼行冥に斬り落とされた無惨でしたが、その頸はたちまち再生され無惨を倒すに

は陽の光しかないことが証明されました。

無惨は更に肉の繭の中で珠代の「鬼を人間に戻す」その毒を克服し珠代自身を惨殺して、無限城の中で炭治郎と義勇を迎え撃ちます。

異形な姿と化し、驚異的な強さを見せ付ける無惨に対し炭治郎も義勇もその攻撃を凌ぐだけで精一杯で、炭治郎に至ってはその右目を潰されてしまいました。

すると、そこへ上弦の肆・鳴女に殺されたと思われていた蛇柱・伊黒小芭内と恋柱・甘露寺密璃が炭治郎たちの助けに入ります。

これには、無惨も鳴女に激昂しますが、その鳴女は愈史郎の血鬼術で操られていたのでした。

頸を斬っても殺せない無惨は陽の光で消滅させるしかないため愈史郎は鳴女を操って無惨を無限城の外に追い出そうとします。

しかし、無惨も鳴女を通して愈史郎に攻撃を仕掛けますが義勇や伊黒に邪魔をされて愈史郎を仕留めきれません。

そして、鳴女を殺して愈史郎の思惑を崩そうとしますが鳴女の細胞が消滅する寸前で、無惨と炭治郎たちを無限城の外に出すことに成功したのでした。

 

◇珠代の薬×鬼無辻無惨

愈史郎の協力で無限城の外に無惨を引き出すことが出来ましたが、それでも無惨は結集した鬼殺隊を圧倒的な力でなぎ倒していきます。

甘露寺も戦闘不能に追い込まれ、駆け付けた伊之助・善逸・カナヲも含めて皆がかなりの大ダメージを負っていきます。

そんな中、無惨の身体に変化が訪れます。そしてそれは産屋敷邸の爆破後に珠代が無惨に投与した薬によるものでした。

・人間返り

※肉の繭の中で無惨は克服。

・老化

※1分で50年老いる。無惨が気付いた頃には既に9000年分老化が進んでいました。

・分裂阻害

※分裂できずに逃亡失敗。

・細胞破壊

※人間返り・老化・分裂阻害の3つの効果が表れその身が弱まると、最後4つ目の『細胞破壊』が発動します。

 

そうです、ここで無惨は珠代が自身に投与した薬は3つと判断していました。

しかし、珠代の言葉通りそれは誤りであり、無惨が気付いていなかった4つ目の『細胞破壊』により窮地に立たされることになるのでした。

そしてさらに・・・

 

◇継国縁壱×鬼無辻無惨

引用:鬼滅の刃©吾峠呼世晴/集英社

珠代が無惨に仕掛けた薬の効果のひとつである『老化』。上記にもあるようにそれは1分で50年分の老いを無惨にもたらすモノ。

それ故、無惨の身体の治癒能力は格段に落ち込み、そこにかつて唯一無惨を追い詰めた因縁の相手、継国縁壱の執念が無惨の身に浮かび上がります。

約400年間。縁壱が無惨に刻み付けた傷は古傷となってその身に残り続けました。

珠代の『老化』の薬によってもたらされた縁壱の執念は、数百年の時を経て竈門炭治郎の目に勝利への導きとして映ったのです。

 

◇竈門炭治郎×鬼無辻無惨

鬼殺隊、そして珠代の執念により無惨はいよいよ追い詰められます。そこで無惨が図ったのは『分裂』しての逃亡でした。

しかし、これも上記にあるように珠代の薬の『分裂阻害』の効果により失敗、さすがの無惨に自らの消滅の危機に直面し焦りが顕在化していきます。

更にそこに一度は無惨の驚異的な攻撃に大ダメージを受けた善逸や伊之助、柱たちも戦線に復帰し、更に無惨を追い詰めるとここで炭治郎が最後の執念を見せ、無惨のその身を日輪刀で突き刺し壁に貼り付けにします。

無惨の最期

一進一退の攻防を繰り返してきた無惨と鬼殺隊の面々でしたが、とうとうここで鬼殺隊の執念が実り、完全に夜が明けます。

その身をこの世から消滅させる唯一の存在である陽の光が、じわじわと無惨のみを灼いていきます。

しかし、無惨もその身を陽の光から逃すために巨大な赤子の姿に変身してまでも最後の抵抗を見せるのでした。

更にそのまま炭治郎を飲み込み大暴れしながら逃亡を図る赤子化した無惨。

鬼殺隊の面々は傷つきボロボロになりながらも無惨を陽の光から逃さないために手を尽くします。

そこに善逸や伊之助、柱たちも限界を超えて復帰し、更に無惨を追い詰めるとここで炭治郎の日輪刀が最後の執念を見せます。

その瞬間!無惨の身体は陽の光にあてられ灼かれていきます。そしてとうとうその身はボロボロと崩れだし完全に灰と化してしまいました。

無惨の執念

千年以上もの間、多くの人の命も鬼の命もその己の野望のため奪ってきました。鬼殺隊はそんな無惨の打倒を身命に近い数百年もの間、戦い続けてきました。

そして、とうとうその鬼殺隊の執念がここに実ったのです。

陽の光に灼かれ灰と化した無惨のその姿を目の当たりにした鬼殺隊の間には、勝利の余韻と安堵から涙する隊士、その後には歓喜の大歓声があがりました。

その傍ら、無惨に取り込まれながら最後の一撃を与えた炭治郎は心臓が止まった状態で動きを止めていました。

その姿に涙し、悲しみに打ちひしがれる富岡義勇。動かない炭治郎の前で炭治郎の笑顔を思い浮かべながら膝を折り、炭治郎や禰豆子に謝罪する義勇。

しかし、その時でした。

炭治郎の死を確信し、涙する「隠」と呼ばれる部隊の一人が涙をこぼしながら炭治郎を見るとその瞳は怪しげに開かれます。

そして、無惨との戦闘で失われていたはずの炭治郎の左手がその一瞬で元に戻ったかと思うと、「隠」を攻撃するのでした。

この時、富岡義勇は寸でのところで「隠」のメンバーを救うと、彼らに炭治郎から距離をとるように指示し次の瞬間には戦闘可能な全隊士たちに再度武器を手に呼び掛けるのでした。

 

「炭治郎が鬼にされた 太陽の下に固定して焼き殺す 人を殺す前に炭治郎を殺せ!!」

冷徹ともいえる冷静さで、事の次第を瞬時に把握し、的確な手と支持を示す義勇。

更に自ら炭治郎を抑え込みながらも太陽の下から逃がさないように奮闘する義勇、そしてそこに伊之助も加わり鬼化した炭治郎に向かっていくのでした。

しかし、炭治郎の笑顔を思い出し涙する伊之助には彼の首を斬り落とすことなど出来る筈もありませんでした。

するとその時、鬼化から人に戻りこの場に駆け付けた禰豆子が炭治郎を必死に強く抱きしめて呼び掛けます。

「悔しいよ お兄ちゃん負けないで あともう少しだよ 鬼になんてなっちゃだめ 帰ろう ね 家に帰ろう」

しかし、炭治郎の鬼化は解けずあろうことか禰豆子を傷付けてしまいます、そして善逸も伊之助も必死になって炭治郎を止めに入りますが、一瞬で返り討ちに遭い激しく吹き飛ばされてしまいました。

炭治郎は更に鬼化が進み、異形の者に変貌すると更なる攻撃を繰り出し、かつての仲間たちを窮地に追い込みます。

 

◇栗花落カナヲ×鬼化 竈門炭治郎

珠代が作った鬼から人に戻す薬は3つありました。

一つは無惨に投与したモノ。

一つは禰豆子に投与したモノ。

そして・・・もう一つは

炭治郎が無惨と初めて遭遇した浅草で、無惨に鬼化されてしまった男性に投与したモノ。

しかし、この珠代が作った薬とは別にもう一つ鬼を人に戻す薬が存在していました。

それは、蟲柱 胡蝶しのぶが生前に藤の花から精製し、栗花落カナヲに託していた最後の一つである鬼を人に戻す薬。

そうです、カナヲはここで鬼化した炭治郎にしのぶから託された最後の薬を命がけで炭治郎に注入したのでした。

 

◇竈門炭治郎×鬼無辻無惨

遠く深く深淵に飲み込まれそうな意識の中、炭治郎は妹 禰豆子のことを思い浮かべます。

家に帰ろうと泣く妹の言葉に炭治郎も同じ気持ちで家に帰りたいと告げます。

しかし、悪鬼 鬼無辻無惨の意識はそんな炭治郎に罵倒を浴びせながら彼を深い深い闇の底に引き込もうとします。

自身の遺志を継ぎ永遠の命を提示しながら炭治郎を必死に取り込もうとします。

それでも炭治郎は意識下の中、無惨の言葉に抵抗し人間としての生と死を全うすることを選ぶのです。

そして炭治郎の背を今は亡き多くの仲間たちの手が押し上げていきます。

その時、炭治郎は胡蝶しのぶの姿を思い浮かべ、藤の花の匂いを感じます。

目の前には伸ばされた禰豆子の両の手が炭治郎を引き上げます・・・

無惨は醜い讒言で炭治郎を行かせまいともがきますが、炭治郎は失われた多くの仲間たちの想いを感じ、禰豆子の手だけでなく多くの仲間の手がいつの間にか炭治郎を引き上げてくれていたのです。

「炭治郎戻ってこい」

「絶対負けるな」

「こっちだ炭治郎」

「帰ろう 家に帰ろう」

そして・・・

「私を置いていくなァァァ!!」

引用:©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃

鬼無辻無惨の最後の叫び声がむなしく響く中・・・

炭治郎は藤の花に囲まれた柔らかな雰囲気の中ゆっくりとその両の目を開き・・・

涙を浮かべて仲間の元に戻るのでした。

 

まとめ

『鬼滅の刃』柱稽古編の次のエピソードである無限城編の紹介でしたが、

このあと炭治郎たちは鬼のいない平和な世界を生き、彼らの子孫の風景も原作で描かれています。

命を賭して戦い抜いた炭治郎たちから私たちは生きることの大切さ、や自他ともに命ある事の大切さを学ばせて貰えました。

これまでのエピソードもアニメでしっかり描かれておりますので、きっと柱稽古編や次の無限城編も最後まで楽しめることでしょう。

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