「頭文字D」は、しげの秀一氏が描く峠の走り屋をテーマにした作品で、累計発行部数は5500万部を突破している名作です。
主人公の藤原拓海が数々のライバルたちと公道バトルを重ねドライバーとして成長していく姿を描いており、1990年後半から2000年前半にかけて大きな支持を集めました。
2013年に物語に幕を下ろしましたが、2017年より、その後を描いた「MFゴースト」が連載開始。別の話ではあるものの、かつてのキャラも登場し前作ファンにも嬉しい作りとなっています。
そんなMFゴーストで、頭文字Dの主人公だった拓海が事故で死亡するといった噂が流れました。何故、拓海は事故に遭ったのでしょうか。事故後どうなったのか?本当に亡くなったのか?
その真偽についてお伝えしていこうと思います。
\「頭文字D」をお得に読むならコミックシーモア/
そもそも頭文字Dってどんな作品?
原作者はしげの秀一氏。
1995年に週刊ヤングマガジン(講談社)にて連載を開始し若者世代や車好きの読者を中心に支持を集め人気作品に押し上げられました。
2013年に最終話を迎えるまで実に18年の長期連載となり自動車漫画のレジェンド的作品とも言われてます。
作品内では80年代後期~90年代の名車スポーツカーが多数登場し、中でも主人公・藤原拓海が乗る「トヨタ スプリンタートレノAE86型(通称ハチロク)」は、この作品の影響で市場価格が高騰するほどで白黒2トーンのボディカラー、サイドには「藤原とうふ店(自家用)」のステッカーが施された作中さながらのハチロクを実際に町で見かけたりもしました。
頭文字Dの漫画を読むならコミックシーモアがおすすめです!
頭文字Dの起爆剤となったアニメ化
そんな頭文字Dの人気に拍車をかけたのがアニメ化です。
走行シーンでは当時まだ珍しかった3DCGを利用しており手描きでは難しいカメラワークや背景描写の表現に効果を示したほか、車両の形状や挙動、エンジンやスキール音まで忠実に再現するといったこだわりが至るところに盛り込まれ、車好きはもちろん、普段アニメを見ないライト層も取り込んでいきました。
またレースバトル時のBGMも大きな特徴です。
当時BEATMANIAやDANCE DANCE REVOLUTIONといった音ゲーが登場し若者の間で広く認知され人気ジャンルであった「ユーロビート」が採用されており、バトルの臨場感を高めさらに興奮を引き出してくれました。
幅広いファンから支持された結果、98年のFirst Stage から 2014年のFinal stage まで5シリーズが放映され延べ16年の長期作品となったのでした。
頭文字Dから続く走り屋の系譜「MFゴースト」
頭文字Dの連載終了から4年、同氏が描く新作として2017年よりヤングマガジン(講談社)で連載開始されました。
コンセプトや世界線を引き継いだ「続編」的な位置づけとなっており、実在する公道でのカーレースバトルが描かれております。
頭文字D終了後の近未来が舞台となっており、拓海をはじめとした頭文字Dの登場人物たちも年齢を重ねた姿で登場しています。
2023年現在で単行本は既刊16巻、累計発行部数は400万部を突破。
アニメ化も決定しており、これからの盛り上がりが期待出来る作品です。
頭文字D完結後、拓海はどうしてる?
MFゴーストにて頭文字Dの面々が登場する中、拓海の登場はいつになるのか?期待を寄せてた読者も多いと思います。
そして遂に119話にてMFG第3戦の解説の最中に秋山渉の口から拓海の近況が語られました。
頭文字Dの最終話でプロジェクトDが解散となり、その後20歳の時に単身イギリスへ渡ったとの事でした。
20歳の若さで資金もコネもなく、それでも単身渡英してしまう度胸には驚かされたと、秋山は語っています。
イギリスでラリーの道に進み何度もタイトルを獲得し頭角を現していった拓海は、WRC(世界ラリー選手権)にスポット参戦するほどに。舗装された道の速さに定評があり、「フライングジャン(空飛ぶ日本人)」の異名をとるほどの有名なドライバーへと成長したのです。そして遂にはその実力が認められトヨタ自動車と契約を結ぶこととなり、プロドライバーになったのでした。
MFゴーストでの拓海は事故に遭い亡くなってしまう?
プロドライバーとなった拓海ですが、その後、事故に遭い死亡してしまうとネット上で噂が出回りました。
本当に拓海は事故で亡くなってしまったのか?
結論から言うと、実際はそんな事はなく噂はあくまで噂に過ぎませんでした。
では何故そんな噂が出回ったのでしょうか?
それは拓海の身に起きた不運な事故が原因とされてます。
プロドライバーとしてWRCにフル参戦する予定だった拓海でしたが、出場に備えた練習中にマシントラブルが発生、操縦不能に陥ったマシンごと谷底に転落してしまい大怪我を負ってしまいます。そのため、転落死したのでは?との意見がネット上で語られる事になったのです。その後の近況も語られているため死亡を匂わせるようなエピソードではありませんでしたが、誰かが勝手に合成した拓海のお墓の画像がネットで出回ってしまい、その噂に信憑性を持たせる事になってしまったのでした。本編では拓海のお墓が描かれたシーンはありませんし、当然亡くなってもいません。しかしこの画像が回った事で拓海が死亡したと思い込んでしまう人が多かったのです。
便利なインターネットですが、正しい情報ばかりあるとは限りませんので気を付けないといけませんね。
その後の拓海はどうなったのか?主人公との関係性は?
転落事故後、一命を取り留めた拓海は長期入院とリハビリの結果、日常復帰を果たすものの後遺症によりプロドライバーとしては再起不能になってしまい「悲運のラリースト」として語り継がれるようになりました。
引退した現在はレーシングスクールの講師に転身、名門ロイヤルドニントンパークレーシングスクールに勤めています。
そこでMFゴーストの主人公であるカナタ・リヴィントンと出会い、彼を鍛え上げていくのでした。
おそらく今後も拓海の運転する姿は見られないだろう事は残念ですが、作中でカナタと拓海の走りを重ねる描写があることから、カナタに自らのドライブテクニックを注ぎ込み引き継がせたのではないでしょうか。
まとめ
以上、藤原拓海の事故や死亡説について紹介いたしました。
まとめますと、
- 藤原拓海は頭文字D完結後にイギリスへ渡英しプロドライバーとなる
- 亡くなっていないものの、プロ生命を絶たれるほどの壮絶な事故に遭う
- 死亡説はネットの画像を加工したコラ画像が原因
- プロ引退後はドライビングスクールの講師となる
- 続編MFゴーストの主人公カナタは拓海の教え子
といった感じです。
続編にて前作の主人公が亡くなるといった設定は珍しくないため、拓海がそのような境遇でないことにはホッとします。
残念ながら続編では「主人公の恩師」というポジションで出番も少ないですが、間接的ではあれ拓海の物語はこれからも続いていきます。アニメ化も控えており、これからの展開が増々楽しみなMFゴースト。この機会に是非チェックしてみてはいかがでしょうか。